オリジナル小説 #2
想い
そして、僕は毎日君のことを遠くから誰にも見つからないように眺めていた。だが、僕は友達がいなかったので正直バレてもいいと思っていた。でも、君にはバレたくなかったから遠くからいつも見てた。
「りょうたくん…だっけ、?」
と、知らない子に話しかけられた。僕はびっくりして、
「あ、うん。そうだよ。」
としか言えなかった。
「よろしく!俺は青木ひゅうが。ひゅうがって呼んで!」
「わ、わかった…」
ひゅうがは、何故かそれから休み時間になると毎日話しかけに来た。僕は不思議でしょうがなかった。こんな無口な僕と一生懸命話そうとしてくれた。
ある日の、帰りだった。
「今日さー、うちの家に遊びに来ない?」
と、誘われた。僕は特に予定もなかったので、快くOKした。
「お邪魔します。」
と言って、入り周りを見渡せば高級なものばかり置いてあった。家も非常に広く、僕の家とは正反対だった。
「さぁさぁ、こっちに来て!」
と、楽しそうにひゅうがは言った。
そこはリビングだった。こちらも予想通り、かなり広々とした空間だった。
「なんで、こんなに家凄いの?」
僕は聞いた。すると、
「俺も両親も、必死に働いてるからだよ。」
僕は一瞬、固まってしまった。そして聞いてみた。
「え、ひゅうがも働いてるの…?」
「うん、、まぁ色々あったからね、、。」
と、ひゅうがは言った。僕は何かを察し、それ以上は聞かなかった。
少しの間、沈黙が続いた。それから、外を見てみると真っ暗だった。
「りょうた!外めっちゃ暗いよ」
「あぁ、、どうしよう。」
僕が悩んでいると、ひゅうがは言った。
「今夜、うちの家泊まる?」
「え、どうしよう。」
「いいじゃん!俺りょうたに恋愛相談しようと思っていたし(笑)」
と、少し恥ずかしそうに小声で言った。俺は、いいよと笑って言った。
内心俺も嬉しかった。
「じゃあ、お母さんに連絡してくるね。」
と、伝え別室に俺は向かった。今思えば、泊まりなんてしなければ良かった。って思う。
「よしっ…お母さんにOK貰えた。」
と、ひゅうがに報告した。そして、夜ご飯も豪華なものが出て凄く幸せだった。お風呂なども、お互い済ませてひゅうがの部屋に向かった。そこも相変わらず広く、一人で寝るくせに大きなダブルベットだった。
「さてと、、先りょうたに言った恋愛相談していい…?」
俺は笑いながら、
「わかったよ(笑)その相談とはなんだ?」
と聞いた。そしたら、ひゅうがは顔を真っ赤にして、
「俺、同じクラスの双葉さん好きになっちゃった(笑)」
俺は、言葉が出なかった。そう、その双葉さんというのは俺が好きな人だからだ。