オリジナル小説 8
「想い」
「俺をどうしたいんだよ。」
僕は、ひゅうがにそう聞いた。
ひゅうがは、笑顔になりながらこう言った。
「お前は、俺を裏切った。だから、お前の苦しむ姿が見たいだけ。それ以外にあると思うか?(笑)」
僕は、ひゅうがを見つめた。確かに、僕は双葉さんと2人きりで話していた。
ひゅうがが、双葉さんに好意を抱いていることを知りながら。
僕は、自分がやったことがどれだけ最低なことかわかる気がした。
だから、こうして何かしらの制裁を受けることは間違っていないと思うようになった。
「そうだな。確かに、俺はお前に対して最低な事をした。だから、こうしてやられることが正しいのかもな。」
僕はそう言った。ひゅうがは、僕の口からこんな答えが出てくるとは思っていなかったのか、少し戸惑った様子を見せていた。
「よ、よし、、。や、やろうぜ。」
やはり今は敵対意識を持っていても昔親友だったやつに、こうして暴力を振るうことに躊躇いがあるのか声が震えていて、言う事聞かない自分に言い聞かせるかのように投げやりで言っている気がした。
そして、集団による僕への暴行が始まった。
僕は、最初は立っていたが倒され。地面で蹲るようにガードをしていた。
だが、ひゅうが達は僕の体を思い切り踏んでくる。しまいには、バットや鉄パイプで殴られた。
痛い。 ただ単に痛い。 でも、これは仕方ないことだ。
そうやって、自分に言い聞かせて耐えていた。
全身、あざだらけになっていた。こんなにも痛みを感じたのは初めてだ。
そして、それが30分くらい続いた。30分経つと、流石に疲れたのかひゅうが達は帰って行った。
僕は、その場で泣き崩れていた。
それは、痛くて泣いているのか別の理由で泣いているのか分かんなった。
しかも、外は寒くてさらに追い打ちをかけてきた。
立とうと、試みたがすぐに倒れてしまった。
本当に、全身あざだらけなのが分かる。
立つときに、手に力を入れるが痛くてすぐに力を入れることができなくなる。
僕は、なんとかやっとの思いで立ち上がって公園の水道に向かった。
そして、砂を蛇口から微かに出てくる水で洗い流した。
血が出ているところも、あってしっかりと洗い流した。
そして家に帰ろうと思って公園を出ようとするが、またさっきの場所で倒れてしまった。
僕は、夜空を見上げた。そこには、星が綺麗にあった。
今の僕とは、正反対だった。
そうやって、ぼーっと星を眺めていると
「り、りょうたくん、、?」
と、声が聞こえた。声の聞こえた方向を向くと、そこに立っていたのは双葉さんだった。