オリジナル小説 #5
想い
「起きなさい!」
そんなお母さんの声が、廊下を伝って聞こえてくる。
僕は、真っ赤に腫れあがった目を軽くこすりながらワイシャツの袖に腕を通す。
「おはよう」
そう言って、僕は朝食を食べ始める。昨日あんなに、色々悩んで辛い想いをしたのにいつもと変わらない朝だった。
「行ってきます」
そう言って、家を出た。そして、少し歩いているといつものように後ろからひゅうがが、やってくる。
「おはよー!」
そう言いながら、軽く背中を叩かれる。おう。と軽く返事をし、いつもの通学路を歩く。
「こいつさー、マジやばいんだよなー(笑)」
そんなことを、呑気にひゅうがは言ってくる。いつもの事だから、僕は軽く聞き流していた。そうすると、ひゅうがが喋るのをやめて立ち止まった。
僕は6、7歩、歩いてから気が付いた。そして後ろを振り向いてみると、ひゅうがはある1点を見つめていた。
「どうした?」
と言いながら、ひゅうがの見ているとこを見ているとそこには双葉さんがいた。
最近は、友達と学校で喋るところを見ていなかったが登校してる時も一人だったのだ。
あんなに、友達が多い双葉さんが一人の時なんて珍しいと思っていた。
ひゅうがの方を見ると、双葉さんを見れたことが嬉しかったのか少し表情が明るくなっていった。僕はある強い決心をした。
「行くぞー」
そう言って、俺は歩き始めた。後ろからひゅうがの待ってー!と、言う声が聞こえる。
俺は、学校に向かってしっかりと歩き始めた。
「はじめ!」
テストが始まって、皆がいっせいにペンを走らせる。双葉さんを少し見てみると、双葉さんはペンを置いて見直している。
俺は、焦って早く終わらせる。やっぱり双葉さんは頭がいい。
まだ5分しか経ってないのに、、、。あと25分もある。
テストが終わって、俺はすぐにチャート式の本を開いた。
ひゅうがが、休み時間にいつものようにやってきた。
「お前、優等生かよ(笑)」
そう笑いながら、ひゅうがは俺に話しかけてきた。
「まぁ、勉強しないとやばいからな」
そう言って、俺は勉強を続ける。授業もいつもよりしっかりと聞いていた。ひゅうがは、俺が勉強に集中していて気遣ったのか他の奴らと話していた。
俺は、家に帰っても勉強を続けた。ずっと続けて集中していた。
だから、スマホなんて一切見ていなかった。
でも、流石に詰め込み過ぎて集中力がなくなっていき俺はスマホをいじることにした。
そしたら、LINEが一通来てたのでLINEを開いてみた。そしたら、双葉さんからのLINEだった。